しょうせつ

『……っう……あ゛あ゛っ……!』
「……。」

意識が朦朧としてきた。
信じられなかった。
信じきれていない。
夜兎の悪魔というものは、これほどまでに根強いものか。

「気分はどーだ?。」

いつもの無気力な顔で訪ねる彼を睨みつけ、
私は吐き捨てるように言ってやった。

『さいっ、あくっ……!!』

それを聞いて、彼の無気力な顔が一瞬にして笑顔になった。
なんだよ馬鹿……。
アンタのそんな顔見たことないよ、今まで。

「がはははは!!」

私が吐血すると、彼は楽しそうに大笑いし始めた。
その顔は今まで見せたこともないような、とっても素敵な笑顔。
少年みたいな、わくわくドキドキが止まらないといった様子で、
彼は倒れている私を無理矢理起こして抱え込み、
傷をえぐるように強く抱き締め、耳元で甘く甘く囁いた。

「俺も夜兎だからな。愛が歪んでんだ。お前を愛しすぎた末路さ、これは。」

私はボロボロにされたにも関わらず、彼のその言葉に心臓が高鳴る。
嗚呼、私も彼がたまらなく愛しいんだ。

「失望したか?」

きっと彼は私の答えが分かっているのだろう。
自信に満ち溢れた声がほくそ笑む口元から流れてきた。
私は少し悔しかったので、しばらく間を置いて言葉をつむぐ。




私は貴方のなのに?

(やっぱお前ドMだな) (貴方はまさかのバイオレンスドSでしたね) .。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○ 神威はオフィシャルドSだけど、阿伏兎もドSでいいと思うんだ萌えるんだ。 ※誤字、脱字、その他指摘等は拍手かメールにて。 2009/01/24 管理人:かほ