現在紅桜篇の真っ只中。 BGMは♪ジャジャッ、ジャジャッジャーのやつでお楽しみ下さい。 「高杉……テメェいい加減に現実を見ろよ。」 何時にも増して真面目な顔の銀時が、 少し怒ったような雰囲気も漂わせながら対峙する晋助に言った。 銀時の隣に居る小太郎は何も言わず、ただ晋助を見ている。 するとさっきまで黙っていた晋助が徐に顔を上げ、口を開いた。 「うるせぇぞ銀時……あの人は、確かに俺の中に存在するんだ。」 対峙している3人とはちょっと離れたところに居るアタシにまで 晋助の殺気がビリビリと伝わってくる。 そこに晋助の身を案じて来島また子と武市変平太がやってきた。 アタシは走ってきたのか息を切らしている2人を一瞥し、 『あれ?この2人って今の時点では岡田似蔵にやられてんじゃなかったっけ?』 と、気にしちゃいけないことを考えながらも3人に視線を戻した。 「高杉……俺たちはもう大人なんだぞ。 幼少期の思い出を大事にするのはいいが、いい加減に大人になれ。」 銀時に代わって今度は小太郎が晋助を説得しようと試みる。 しかし、晋助は首を横に振って小太郎の言葉を拒絶した。 「お前が知った風な口で俺に指図するんじゃねぇ。 あの人は……あの人は今も俺の心の中で生き続けてるんだよ……!」 目を伏せて悲痛に訴える晋助に、銀時も小太郎も言葉を失った。 「し、晋助様……。」 「過去の因縁と言ったところでしょうか……。」 アタシの隣で真剣な顔をしてそう言った2人に、アタシは物凄い違和感を感じた。 いや、元はと言えば誤解を招くような会話をしているあの3人が悪いんだけど、 でもそんなに真剣に晋助の言葉を聞いてたらあとで絶対に後悔するぞ……。 『あ、あの……。』 「あぁん!?何スか!?」 『あの3人の会話をそんなに真面目に受け止めない方がいいと思うよ……。』 「…………?一体どういうことですか、さん。」 『いや、あのね、』 アタシが鬼兵隊の2人に状況を説明しようと口を開くのが早いか、 我慢の限界が来た銀時が大声で叫びだすのが早いか。 アタシ達はいきなり響いた銀時の怒鳴り声に思わず体を跳ねさせた。 「だからテメッ、いい加減にしろって言ってんだろーが!!!!!」 「そろそろ俺たちも怒るぞ高杉!!」 さっきまでのシリアスな雰囲気とは打って変わって、 銀時も小太郎もイライラした様子で地団太を踏みながらそう言った。 晋助はただ一人その中でもシリアスな雰囲気を保っていたが、 真顔で言えば言うほどアタシの中では笑いがこみ上げてくる。 「テメー等に俺の気持ちなんか分かるはずがねぇ!」 「30歳目前にもなって サンタクロース信じてるやつの気持ちなんか分かるかァァ!!!!!」 晋助の訴えに銀時が持っていた刀を思いっきり晋助に投げつけながらシャウトした。 その言葉に来島また子と武市変平太がずっこける。 「はっ、はぁぁ!?」 「サ、サンタクロース……?」 そう……実は数分前までは本当にシリアスな雰囲気だったんだけど、 アタシがうっかり鹿似の天人に向かって 『サンタクロースの幻想と共に消え失せろォォ!!!!!!』なんて言っちゃったもんだから、 晋助が「てめぇサンタクロースに謝れ!」と猛抗議してきて、 それに戦っていた銀時と小太郎が華麗にズッコケ、 こうして下らない“サンタさんは居るか居ないか”の口論になってしまったのだった。 『まぁアタシが悪いって言ったら悪いんだけど、 ややこしい言い方してるあの3人も十分悪いと思うの。』 「晋助様……。」 「このままで大丈夫なんでしょうか、鬼兵隊……。」 普段はクールな一匹狼である晋助の意外な一面に呆気に取られる2人。 そんな2人の様子など露知らず、晋助はさらに反論していた。 「銀時テメェ!!サンタさんを馬鹿にすんのか!!」 「高杉!いい加減現実を見ろ!サンタさんなんて居るわけないだろう!」 「何だと!?テメー気持ち悪ぃ生き物連れてるくせにサンタさんは信じねぇっつーのか!」 「エリザベスは気持ち悪くなんかない!可愛いだろうが!」 「テメー等いい加減大人になれェェェ!!!!!」こんな紅桜篇は嫌だ
(晋助!いい加減にしなさいよ鬱陶しい!) (んだと!?テメェも銀時の仲間か!) (全く持ってその通りだけど何か色々と違ぁーう!) .。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○ そんな晋ちゃんが好き。← ※誤字、脱字、その他指摘等は拍手かメールにて。 2010/10/02 管理人:かほ