しょうせつ
、子守唄歌って。」

お昼ごはんを食べた後に団長が俺の部屋に来てよって言うから、
何だろうと思って付いてきてみれば、私の膝を勝手に使い、いきなりの昼寝宣言。
何ですか?私を呼んだ理由は子守唄人員だとでも?
てっきり任務の話かと思った私がかなり馬鹿みたいじゃんか。

『何でアタシが?』

ムカついたので、不機嫌な声で聞いてみる。
でも、団長にそんな嫌味が通じるはずがなく、笑顔で返事をされてかなりへこんだ。

「俺が寝たいからだよ。は俺の子守唄係だろ?」
『いつの間にアタシにそんな係が割り当てられたんですか?初耳なんですけど。』
「いいから早く歌ってよ。じゃなきゃ、襲っちゃうよ?」
『すみません歌います歌いますからこの手を離して下さい超痛いんで。』

掴まれた手を何とか離してもらったら、真っ赤に手形が付いていた。
(アタシが何をしたって言うのさ……。)
心の中で泣きそうになりながらも、私は言われたとおり子守唄を歌う。


眠れ眠れ、愛しき我が子
坊やの心が光で包まれますように
未来が明るく照らされますように
慈愛と微笑みで満ち溢れますように
祈りの後には口付けを


むかしむかし、私がまだ“人間”として生活していた頃に、
よく母親に聞かされていた子守唄。優しい優しい子守唄。

『団長、この子守唄好きですよね。』
「う、ん……?」

まどろみの中で生返事をする団長は、普段からは考えられないほど隙だらけだ。
いつもの作った笑顔とは違う、本当にあどけない子供の笑顔。
私も自然と笑顔になって、優しく団長の髪を梳く。

「違うよ……。」
『はい?』

私は髪を梳いていた手を止め、団長に聞き返す。

「俺は、の歌が好きなんだよ。」
『…………ぇ、』

それってどういう……。私がそう聞きかけたら、スーと寝息が聞こえてきた。
どうやら完全に寝てしまったらしい。
私はクスッと笑って、そして団長の頭をよしよしと撫でた。


眠れ眠れ 愛しき我が子
例え世界が真っ暗になっても
私が坊やの傍にいて 明るく照らしてあげるから
安心をしよ おねむりなさい
目覚めた時には口付けを


『……そんな可愛い顔で寝てたら、本当にやっちゃいますからね……。』




目覚めた貴方に口付け

(ん…………) (あはは、可愛いv寝言言っちゃってv) (俺が攻めるって言ってるじゃん……ちょ、受けはヤだよ……) (…………) .。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○ うっわ、何この甘々小説書いてて恥ずかしぎゃぁぁ! ※誤字、脱字、その他指摘等は拍手かメールにて。 2008/11/05 管理人:かほ