が持ってきたお茶を飲みながら、俺たちは平和な時間を過ごしていた。 春雨では到底考えられないほどの、何事もない普通の日常。 朝はに起こされ、朝食はの温かい手料理。 神楽と朝ご飯戦争を繰り広げたらにゲンコツをお見舞いされて、 その上神楽と正座をさせられ、説教までされた。 こんなぬるま湯にいつまでも浸かっていたら、俺は確実に弱くなってしまう。 そんなこと分かりきっているのに、 から離れて手に入れる強さなんかに何の価値もないと思っている自分が居た。 どうやら俺は相当人間が変わってしまったようだ。 どうしたものかなぁ……と、ぼんやり考えながら、 俺は湯飲みに残っているお茶をグビッと飲み干した。 『あ、そう言えば、今日は新ちゃんお昼から来るんだっけ。』 皆が飲み終わった湯飲みを片付けながら、が思い出したようにそう言った。 『銀時、今日お昼から依頼あるの覚えてる?』 「覚えてるっつーの。社長の護衛だろ。」 『そうそう。だから今のうちにみんなでお掃除しとこっか。』 はそう言うと湯飲みを台所へ運んで行った。 その後姿に銀さんが「はぁ?」と面倒くさそうな声を出す。 「掃除なんていいだろ別に。めんどくせーよ。」 『駄目だよ。昨日もなんだかんだで掃除してないんだから。』 「じゃあ元凶の神威にやらしゃいいだろ。俺知ーらね。」 『みんなでやるの!!全員強制参加だからね!』 怒ったようにそう言うに、 銀さんはまた「えぇー?」と不服そうな声を出した。 しかしこれ以上反論する気はないのか、 ブツブツ言いながらも次のの言葉を待っている。 『じゃあとりあえず、銀時と神威はココと畳の部屋の掃除ね。 神楽ちゃんは掃除機担当。アタシはその他の家事担当。』 がそれぞれを指差しながら各自の分担を言い渡した。 「何で俺とコイツが共同作業なんだよ!」 『だって畳の部屋エロ本あるんだもん。神楽ちゃんには掃除させらんない。』 「そんなの俺だって嫌だよ。俺とエロ親父の銀さんを一緒にされちゃ困る。」 「んだとテメェ!」 俺の言葉に銀さんが怒って俺の方を振り向いた。 「そう言うお前だって今まで何人もの女を泣かせてきたんじゃねぇの!?」 「アンタと一緒にしないでよ。俺は女の裸に興味はない。」 「嘘つくんじゃねーよ! 男ってのはなぁ、エロ本の為に生まれてきたようなモンなんだよ!」 「銀さん頭沸いてんじゃないの?」 「銀ちゃん最低アル。しばらく私に近寄らないで。」 銀さんの最低な発言に、 俺と神楽は反抗期特有の親を蔑むような目で銀さんにそう言い放った。 「テメー等兄妹は反抗期真っ只中か!!」 「男ってのは戦うために生まれてきたんだよ。 あと惚れた女と一発ヤって身籠らせて子供を作るために。」 「バカかテメー!そんな簡単に子供が出来るわけねーだろ! 一発どころか二発三発ヤらねーと命中しねぇよ!」 『ちょっと2人とも!!神楽ちゃんの前でそーゆー下品な話しないで!!!!』 俺と銀さんが睨み合って大人の口喧嘩をしていたら、 が神楽の耳を塞ぎながら怒ったようにそう怒鳴った。 「、安心しなよ。 俺が五発も六発もヤりたいと思ってるのは世界でただ一人だけだからさ。」 『どんどん回数が増えてんだけど!!!! ってゆーかそんな心配してないし!!真顔でバカなこと言わないでよ!!!』 「大丈夫、俺は百発百中だよ。」 『何が大丈夫!?お前バカだろ!!バーカバーカ!!!!』 「え?子供は要らないから快楽だけを求めたい?」 『言ってない!!!!』 は顔を真っ赤にして俺に反論してきた。 本当は嬉しいくせに、素直じゃないなぁ。 『とにかく!!銀時のエロ本は見て見ぬフリ!!分かった!?』 「「はーい。」」 「あれ?お前等俺には反抗的なのにには何でそんなに素直なの? 何?俺が嫌われてるの?俺が悪いの?」 俺と神楽がの言葉に素直に返事をすると、 銀さんがショックを受けたようにそう言ってガクッと頭を垂れた。それはまるで家族のようで
(銀時、父親が子供に嫌われるのはしょうがないよ) (俺がいつコイツ等の父親になったよ!!) (、俺こんなエロ親父が父親なんて嫌だよ) (私もネ。マダオが父親なんて耐えられないアル) (泣くぞテメー等!!!!) .。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○ 銀ちゃんがパパだったらアタシ本当にパパと結婚する。 ※誤字、脱字、その他指摘等は拍手かメールにて。 2011/03/27 管理人:かほ